病気にならないためや病気になっても軽い症状で過ごすためには、免疫機能を高めなさいという事があたり前のように言われています。
では免疫を高めて免疫力をつけるためにはどうしたらよいのでしょうか?
一番の基本は基礎体温を高くする
体温が高い方が免疫機能は高くなるという理由は、免疫系の白血球(顆粒球、リンパ球、マクロファージ)が36.5℃〜37.0℃の時が一番活発に働くと言われているからです。
今現在、わたしたちの体温はどのくらいなのでしょう。
現代の子どもは、低体温で基礎体温が37℃ない子が多いと言われています。そして大人に至っては、基礎体温が36℃ない人もざらにいるようです。
体温が低いとせっかく持っている免疫力は発揮されにくいのです。
異物が体の中に入ってきた時に人間が発熱するのは、体の中でその異物と戦うために免疫力をあげるためでもあります。そしてその戦いを経るごとに免疫力は上がって、体の抵抗力がついていくのが人の体の機能です。だから、風邪をひいて熱が出たからといって、むやみやたらに感冒薬や解熱剤などで熱を下げる事は、せっかく免疫が異物を排除、無力化しようとしてくれているところを邪魔している可能性があるのです。
せっかく盛り上がっている活動に水を差す行為だったりします。
薬に頼らず、自分の力で風邪をやっつけよう!!
さて、免疫力を高める方法はいくつかあります。
・体温を上げる
体温を下げる食べ物は避けましょう。ちょっとした暑さ、寒さで空調(エアコン)に頼りすぎない。無駄に着込まない・・・。こういった工夫で、自律神経を調節する機能は上がっていきます。
・腸を元気にする
小腸は消化器官としての役割だけでなく、免疫器官としての役割があることが知られています。小腸には、細菌やウイルスを攻撃するための免疫細胞の70〜80%があり、免疫器官としてとても重要な役割を果たします。体に異物が入った時に、対応してくれるのです。
・異物をできるだけ取らない
大切な働きを邪魔するのは、消化と妨げるもの。つまり保存料や人工的な味付けのための添加物や農薬などが入った食べ物は消化、吸収を邪魔して小腸の働きに負荷をかけるだけでなく、免疫器官としての働きも低下させると言われています。
・無駄に食べない
体が欲していないのに食べるのは、小腸に無駄に負荷をかけます。小腸に消化物が入ると色々な消化液が出ます。消化液自体はアミノ酸やミネラルで構成されています。食べるたびに、各臓器から消化液が排出されているので、体にとっては負荷がかかる事になります。
特に風邪などを引いて、免疫機能を集中させたい時に、消化吸収にエネルギーを使うことは効率が悪いことだと言われています。
では、体を温めて、免疫力を高めてくれる食べ物とは、どういったものがあるのでしょう。
季節を感じながら食べ物を取り入れると良い
体を温めてくれる食べ物とは、マクロビオテックや東洋思想的に言うと陽性の食べ物となります。
[陽性の特徴]
- ナトリウムが多い
- 引き締める効果がある
- 煮るのに時間がかかり、硬いもの
- 地下で垂直に伸びるもの
- 寒い気候と土地で採れるもの
- 色見が赤っぽいもの
と言った特徴があります。
逆に
[陰性の特徴]は、
- カリウムが多い
- 緩める効果がある
- 早く煮え、すぐ柔らかくなるもの
- 地上よりまっすぐ上に伸びるもの
- 暑い気候と土地で採れるもの
- 色見が青に近いもの
具体的に体を温める食べ物は
野菜で言うと
- 自然薯
- たんぽぽの根
- 人参
- ごぼう
- ふき
- かぼちゃ
- レンコン
- 玉ねぎ
- ひえ
- あわ
- くず
などになります。
加工食品では
- 梅干し
- 味噌
- 醤油
- 自然塩
- たくあん
- 玄米餅
もちろん肉類や魚類はナトリウム成分が多いので体を温める食べ物です。
こう見ると、日本で秋から冬にかけて採れる食べ物は、人の体を温める食べ物であると言えると思います。
干物や漬物などの冬の保存食も、体を温めてくるものとして昔の人は本能的にわかっていたのでしょう。ですから、日本の場合、冬は寒いので夏に採れる食べ物を食べるのは良くないともいえます。(身体が冷えてしまう!)
今は施設栽培や輸入などによって、本当は夏にしか採れないものも普通に冬の市場に出回っています。そういったものを寒い季節に摂取して、体を冷やし、その冷えた体を暖房などによって過剰に温めるという機械的な環境制御をしていると、やはり自律神経の働きが弱くなり、体の機能は歳を追うごとに弱くなっていく事になります。
基本は旬の物を旬の時に食べているのが体にとってもよく、暑い時は体を冷やすものを食べ、寒い時は体を温めるものを食べる事がやはり基本だと思います。
基礎体温を高くして、免疫力を高く保てる体にできると良いですね。
参考:
37℃のふしぎ―体温を守ろう!低体温が病気を招く (カン・ジン・カナメの健康教室) 真弓 定夫著
陰陽五行で体を整える健康ごはん 日下部 淑美著
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