デトックス食材としてのタマネギ

血液サラサラ効果のタマネギ


タマネギを生で食べると辛みがありますよね。

これはアリシンという硫化アリル(syn-プロパンチアール-s-オキシド)という成分によるもので、催涙ガスなのです。加熱すると辛み成分が分解され甘みが出てきます。

アリシンという成分はビタミンB1の吸収を助けてくれ、新陳代謝を活発にする働きがあり、血栓などをできにくくしてくれます。動脈硬化や脳梗塞の予防に効果があると言われています。

この新陳代謝が良くなり、血液がサラサラになるという点では、デトックス食材の番付には高い順位が付けられる事が多いですね。

涙目になりながらタマネギを切る・・・よくある光景ですね。


しかし、タマネギを切る時には、この硫化アリルが揮発するおかげで、涙無くしてはタマネギが切れない事が多いと思いますが、この対策としては、切る前に冷蔵庫で冷やしておいてから、切れ味の良い包丁で、スパスパ斬っていくと多少良いそうです。

冷やす事と切れ味の悪い包丁で細胞質をつぶさないで、硫化アリルの揮発を抑えるという方法です。経験的には古くなったタマネギもこの硫化アリルの揮発が抑えられるような気がします。

香りがきつく、生で食べると口の中がヒリヒリするような感じを受けるタマネギなので、虫たちも食べないだろうと思っていましたが、タマネギバエやタネバエの幼虫やネギアザミウマなどが食べにきますし、そうしたら乾腐病菌などになってしまいます。

だから対策として農薬土壌を殺菌消毒する事が慣行農業では一般的のようです。

江戸時代に輸入され始めたタマネギ、今は幅広い料理に使われていますね


タマネギはユリ科のネギ属に分類されます。

タマネギは中央アジアの天山山脈の西側、旧ソ連領中央アジアを起源としてますが、野菜としてはヨーロッパなどの西側で発達してきました。中国ではタマネギは洋葱と呼ばれています。起源地に近かった中国では発達せずに西側で育成され発達していきました。夏は暑く乾燥する地域で育っています。

日本に輸入され始めたのが、17世紀に入ってから江戸時代の中期です。実際に栽培が始まったのは明治時代になってから。

日本人が良く食べる野菜の起源は、本当に乾燥した地域が多いですね。日本の高温多湿に合うように、交雑させて品種改良を繰り返してきたおかげで、このような多種多様な野菜を食することができるのだなとつくづく思います。

人間にとってはデトックス食材ですが、ウサギや犬や猫にとっては、タマネギの成分の硫化硫黄化合物が赤血球を破壊して、タマネギ中毒になって貧血状態になってしまうので、ペットを飼っている人は注意してくださいね。

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