脳機能学者で天才と言われている苫米地博士の子育てはどのような方法なのでしょうか?
苫米地博士といえば、ベストセラー作家であり、こんな肩書きがある天才博士です。
認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同Cylab兼任フェロー、株式会社ドクター苫米地ワークス代表、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO、角川春樹事務所顧問、中国南開大学客座教授、全日本気功師会副会長、米国公益法人The Better World Foundation日本代表、米国教育機関TPIインターナショナル日本代表、天台宗ハワイ別院国際部長、財団法人日本催眠術協会代表理事。
この肩書きを見ると、聞くだけで賢くなるCDとか怪しげな物が本についていてもなんだか効果があるかもしれないと納得させられてしまう人は多いのではないでしょうか?(笑)
今回は苫米地博士の、「天才脳」子どもの育て術という2011年に出版された本の内容を参考に苫米地流の子育てを紹介したいと思います。
親のマインドセット
親の基本的な子育ての考え方次第で、子どもへの反応や対応は変わってくると思います。
苫米地流では
“自分で自分の人生を選択できる子に育てる。”
自信を持って、自由意志を発揮出来る子になるように育てるという事が大切になってきます。
今の日本の親の多くは、日常が忙しすぎるために子どもに手がかかる事を嫌がったり、権威から示される基準や、他の子と比べて自分の子どもの成長具合を図ろうとしたりしてしまいます。
そういった意識で育ててしまうと、手がかかるのも嫌なので、子どもの個性をそのまま伸ばす事ができません。できるだけ、親の意を組むように操作したり脅迫したりしてしまいます。そして人の目が気になるので、他人との優越を気にして育ててしまう事になります。
そのように育ってしまうと、人のいいなりになってしまう無気力な脳「奴隷脳」になってしまい。根本的な自己評価の低い子どもになります。
親が原因 「奴隷脳」になる子どもたち
親の希望を押しつける親も子どもの「奴隷脳」化を強めます。親の価値観は過去から今までの経験が元になっているだけなので、これからの未来を生きる子ども達にとっては無用の可能性だってあります。
「子どもは親のマネをする」
子どもは無意識に親のマネをして育つので、子どもにやらせてみたいと思ったら、親がそれを実践してみる事が必要になってきます。
自分が学ぶ事をしていなかったり、嫌いだったりするのに、子どもに勉強を強要する親とか普通にいますからね。(笑)
子どもに押しつけるのではなく、やりたい事を親が邪魔しない事が、自分の意思で自由に選択できる子を育てる事につながっていきます。
そして親も、子育ての方針も権威ある人や専門家から言われたからそれをやるというのではなく、自らの子育てのルールを自分で決めるという事も重要です。
親が奴隷脳だと子どもも奴隷脳になりやすいですし。
それが自分で自分の人生を選択できる子になるための最初のマネするお手本になるのだと思います。
親が自分の自由意志で自信を持って選択できてないといけませんね。
クリティカルエイジで、子どもの可能性を発揮
子どもが将来、やりたいことをやれるよう、好きな仕事に就けるように才能を伸ばすためにも知っておくと良いものが、
クリティカルエイジ:(遺伝的に決まっている脳の各器官が最も発達する年齢)
というものが人間の脳にはあるらしいです。
子どもが効率的に教育を受けられるように年齢に合わせた基礎的な訓練をしてあげることで、大人になった時にあらゆる職業に就くことができる可能性を維持してあげることが大事になってきます。
○言語を操る能力
言語を操る能力の土台となる音声の合成や認識についての能力は、0歳から5歳の間に大体の学習が終わってしまいます。
ですから英語などの他言語をマスターさせたかったら、この時期に様々な
言語の音素 を正確に確認出来るようにしておくと、複数の言語を使いこなす能力をスムーズに身につける事が出来るそうです。
そして8歳から13歳までが言語を操る能力のクリティカルエイジと言われているので、それまでに多くの文書を読んで理解する事を習慣にすると良いでしょう。
○音楽の才能を伸ばすために
子どもが成長して音楽に関わる職業につきたいと思った時に正確な音感は不可欠な能力。この絶対音感を身につけるためのクリティカルエイジは、0歳から4歳まで。5歳以上になると結構難しいみたいです。
ですから、この間にソルフェージュ(楽譜を読む訓練)をすると良いそうです。
○運動の能力を伸ばすために
0歳から3歳までは運動能力の基礎トレーニングの機会なので、走り回ったり遊具で遊んだり、プールで泳がすだけで0Kだそうです。
そして、4歳以降になってルールがあるスポーツをさせた方が良いようです。
ただ、中学校に入るぐらいまでは、体がまだ固まっていないので、利き腕側だけをするスポーツは左右のバランスが崩れ、体がおかしくなってしまうのであまりお勧めできないみたいです。野球やゴルフ、テニス、卓球などのようなものはみんな片側を主に使いますね。
○数学能力
数学の能力についてクリティカルエイジはない。
などなど、効率的に自分の身体や頭を使うためにも、発達の段階でやっておいた方が良い事っていっぱいありますね。個人的には、無理にやらせてあげるよりは、子どもの好奇心に従って協力してあげる方が、よりそのクリティカルエイジの限界を生かせるのではないかな?と思っています。
他人からの価値を捨て、自分の決めたゴールを目指す
そして何よりも苫米地流で重要なことは、他人と競争するのではなく、自分の夢を叶えることが大切。という事だと思います。
自分でゴールを設定して、そのゴールに向かって自主的に向かっていく、という事なのだと思います。そこにその人の人生の価値が見い出されます。
競争主義社会の中で育つと、勝者には価値があり、敗者には価値がないと当事者の価値基準でなく、社会的な価値基準によって人を差別する事にもなってしまいます。
他人と比べるのではなくて、自分の夢やゴールを叶えるために自分のイメージ通りできたかどうかがとても重要。
こういう事って、わかっていても、今の社会的な価値基準によって育ってきた親は、無意識的に子どもに「他人に負けるな」と子どもに期待をしたり、プレッシャーを与えてしまいます。
でもそれって、結局、他人から差別されるのを怖がって何とか勝ち組に入り、負け組と呼ばれる人たちを差別したいだけだったりしないでしょうか?
そうやって育つと、一生他人との比較に怯えて、苦しむ事になってしまうと思います。個人的には結局、子どもは親のマネをする。と思っています。
子どもに自分の人生を歩んで欲しかったら、結局、親も自分のゴールに向かって歩み、そして子どもも自分のゴールを叶える事ができるように一緒に歩んでいく事が重要なのではないかと思っています。
詳しくは本を読んでくださいね。
参考文献:「天才脳」子育て術 苫米地英人著
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